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事業仕分けは「廃止」、「削減」、「見直し」で景気にマイナス

7~9月期の国内総生産(GDP)が一見好調なのは、環境に配慮した新車購入への減税などの景気対策や、中国など好調な対アジア輸出によるもので、一方では,デフレ傾向も深刻で、名目GDPは前期比年率で0.3%減と6四半期マイナスと、自律回復には程遠い様相。

雇用情勢は厳しく、みずほ証券によると、民間企業で支給される今年冬の1人あたりのボーナス額は前年同期比13.8%減と大幅に落ち込み、冬季として過去最低になる見込み。

景気回復の実感がない中で、賃金の抑制は今後も続きそうで、物価の下落圧力は消えず、自民党政権が実施した補正予算等の政策効果が一巡する2010年の前半にかけ、日本経済が再びマイナス成長に陥る「二番底」を心配する声も出ています。

鳩山政権は10年度予算と並行で09年度の第2次補正予算を組む15ヶ月予算を編成し、「切れ目のない経済財政運営を行う」と強調し、ばらまきを廃止して雇用・環境・子どもを重点分野にすると表明しましたが、具体策として示されたのは、省エネ家電の購入を促すエコポイントの継続ぐらい。

これから国家戦略相の下に設ける副大臣・政務官級の「経済対策検討チーム」で、10年度予算と合わせて具体策を検討するそうですが、一方では連日の行政刷新会議の事業仕分けで、景気にはマイナスとなる「廃止」、「削減」、「見直し」の文字ばかりが躍っています。

目下のところ、鳩山政権は、予算の無駄探しによる財源確保に懸命で、景気や財政の推移、経済の需要不足などを考える余裕はなく、日米あるいは日中の株価の差は当然の成り行きとなっています。

先日、事業仕分けが行われた次世代スーパーコンピューターやSPring-8について触れましたが、今日も科学技術の最先端GXロケットが議論されました。

GXロケットは、衛星打ち上げの国際市場参入を目指し、03年から官民共同で開発が進められており、IHIを中心とする民間側が米国から調達する第1段エンジンと、宇宙航空研究開発機構が新規開発する第2段のLNGエンジンを組み合わせる計画で、経済産業省も関連研究を支援するものです。

が、LNGエンジンの開発でトラブルが続発し、1号機打ち上げは当初予定の05年から大幅遅れ。民間側は遅れに伴うコスト増を主張して07年末、その後の開発を国が担うよう要求する始末。

必要予算は今後1千億円程度とされるそうですが、詳細は不明。会計検査院からも官民の開発費、リスクの分担を明確にするよう指摘を受けています。

ということで、行政刷新会議の第3ワーキンググループの判断は,「商用ロケットとして開発を始めたのに、ビジネスの成立が不明」として廃止。LNGエンジンを単体の開発についても、国際需要の見通しもないとして予算計上見送りとなりました。

宇宙開発には夢があり大事にしたいところですが、今後のコストと開発時期が不透明で、事業継続の判断が先延ばしになっていたなど、その舞台裏は夢とはかけ離れたものだったようです。

次世代スーパーコンピューターも、民間3社のうち2社が撤退し順調ではないようですが、見方を変えれば、事業見通しが簡単につくようなら国が主導する必要もないわけです。この辺りが難しい。

ところで、この事業仕分け、財務省の極秘マニュアルが暴露されたり、文部科学省が国民から反論の意見をホームページで募集するなど、てんやわんやの大騒ぎとなっているようです。

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